このたびDIYで勝手口ドアを交換しました。某住宅メーカー見積もりで1カ所50万円少々だったものが16万円少々でできました。
少し頑張れば誰でもできるのではないかと思いますので、やり方含めて紹介したいと思います。
プロではないのでベストなやり方とは思いませんが、事例のひとつとして参考になればと思います。
なお、我が家ではウッドデッキへの出入り口と勝手口に勝手口用のドアをつけていますが、今回はウッドデッキへの出入り口のものを交換しました。
以下の順番で記載したいと思います。
1.購入のきっかけ
2.商品の選定(リクシル? YKK?)
3.商品の購入(含既設ドアの測定)
4.商品の取付け
(1)既設ドアの取外し・既設ドア枠の加工
(2)新しい枠・ドアの取付け
(3)外額縁の取付け
(4)内額縁の取付け
5.まとめ
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1.購入のきっかけ
我が家は今から20数年前の2000年に建てました。新築当時よりこのテラスドアには不満で、家内からも酷評(断熱性能ゼロ、遮音性能ゼロ、冬の結露がひどい)されていました。ほかのドアや窓の断熱や遮音性能が(当時としては)良かったので、このドアのひどさが際立っていました。
2.商品の選定
ガレージの改修でちょうど住宅メーカーと相談していたので、ついでにこのドアの件を相談しました。そこで提案があったのが「カバー工法」というもので、既存のドア枠は残したままで工事するため外壁を壊す必要が無く、1日で施工可能というもの。商品はLIXILのリシェントというものの提案でした。 少し調べてみると、YKKapのドアリモという類似の商品も見つかりました。どちらも1日での施工が可能との説明があり、断熱・防音性能に優れるとのこと。 ネット通販で安く購入することもできそうだったので、DIYで挑戦することを決意しました。
3.商品の購入(含既設ドアの測定)
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YKKapカタログ表紙を拝借 |
まずはどちらの商品を購入するか検討しましたが、最終的にはYKKapのドアリモを選びました。おそらく性能的には大きな差はないと思われますが、
・透明ガラスが選択可能
・内側を木目調にすることが可能
の2点の理由からこちらを選択しました。
どちらの商品を購入するにしても、指示に従って既存ドアの数カ所を計測する必要があります。これによりドアや枠のサイズを決める仕組みとなっており、さまざまなタイプ・サイズの既存ドアを置き換えることができるようになっているようです。
カタログに掲載されている「現場調査シート」の指示に従い、各所を計測します。少々迷うところもありましたが、何とか計測することができました。
外側額縁の下側はつけるかどうか迷いましたが、後から追加購入は困難だと考え、念のため購入しました(結局使いませんでした)。
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注文時の詳細情報 |
購入先は検索してヒットしたノース&ウェストさんにしました。一般向けに販売している店は少ないのか、選択肢はあまり多くはありませんでした。そもそもの購入目的の一つは断熱性だったのでLow-E断熱ガラスにしました。
内額縁の見切材はつけるか迷いましたが、こちらも念のためつけておきました(結果正解でした)。
注文してから約2週間で商品が届きました。ドアの重さって普段気にすることはありませんが、思ったよりも重いことに少々驚きました。
取付工事の前に必要そうなものを買いました。(写真は作業中のものです)
- シーリング材:色は透明を選びました。ちょうど1本をほぼ使い切りました
- スペーサー:樹脂製のものを買いました。厚みは1,2,3mmの3種類。ハサミで好きな大きさに切って使いました。施工してみないと必要な厚さがわからないので、種類・量ともに多めに買いましたが、結果ほんの少ししか使いませんでした
- バックアップ材:シーリングの下地として挿入するスポンジのようなものです。厚みやタイプ(四角と丸)をいくつか買いました。結果としては丸のほうが厚みもある程度調整出来て使いやすかったです
- プライマー:シーリングがよく着くように事前に塗った方が良いとのことだったので購入しました(この写真には写っていません)
事前に持っていたので今回購入したものではありませんが、利用した工具は大体次のものです。電動ドリル・ドライバー、ドライバー、カッター、ペンチ、シーリングガン、計測器類 など
4.商品の取付け
大雑把に分けると次の工程となります
(1)既設ドアの取外し・既設ドア枠の加工
(2)新しい枠・ドアの取付け
(3)外額縁の取付け
(4)内額縁の取付け
DIYなので1日で終える必要はありませんが、ドアがないまま夜を迎えるわけにはいきませんので、最低限工事初日に(2)までは終えることを目標にしました。そのため、事前にYKKapのHPより「組立・施工説明書」をダウンロードして(2)までの手順を中心に確認しました。
4(1)既設ドアの取外し・既設ドア枠の加工
ドアクローザー、ドア本体を外します。ドア本体は多くの場合持ち上げると外れます。(ドアは結構重いので注意を)。その後蝶番、ドアチェーン、錠受け、戸当たりのゴムなど、外せるものはすべて外します。
組み立てた新設枠を入れてみて、干渉する部分を折り取ります。うちの場合、縦左右の戸当たりの出っ張りが干渉したので、カッターで何度か切れ目を入れた後ペンチで折り取りました。説明書にもそのようなやり方が書いてあったのでそれに従ったのですが、アルミはこのようにして簡単に折ることができることに驚きました。
新設枠を仮設置したところです。干渉部を取り除いたことでうまく設置できそうです。 ※既設枠と新設枠の間に隙間がありますが、この後樹脂スペーサーで隙間を埋めながら固定するので問題ありません
※この取り付け位置は誤っていることが後からわかり、つけなおしました
4(2)新しい枠・ドアの取付け
まずは新設枠の位置と使うスペーサーの厚みを決めます。左右が均等になるように既設枠と新設枠の隙間を調整したところ、左右共に2mmと3mmのスペーサーを重ねて設置するとちょうどよさそうでした。必要枚数をハサミでカットして準備し、隙間に挟みながら指定のネジで新設枠を固定していきました。私はドリルで下穴をあけてからねじで固定しましたが、ネジはタッピングビスとなっており、下穴を開けなくても大丈夫なようになっていました。
必要なネジはすべて付属しており、どのネジをどの用途で利用すべきかすべてわかりやすく書いてありますので、指示に従って利用するネジを選定します。
新設ドア本体はこのように組みあがった状態で配送されてきました。(説明書には自身で組み立てるような記載もあったので助かりました)
新設枠の設置が終わっているので、新設枠への新設ドアの設置は簡単でした。蝶番を新設枠と新設ドアに取付け、ドアの蝶番を上から差し込むようにして取り付けます。その後ドアクローザー、ドアの取っ手やキーシリンダーなど付属品を説明書に従って取り付けます。
既設枠と新設枠の隙間は空いたままですが、なんとか工事初日の最低限の目標は達成できました。
ここまでの作業は、事前に説明書は読んでいたものの、作業をしながら調整したり理解したり、一部は失敗もあってかなりの部分をやり直すなどなかなかスムースには進みませんでした。それでも最低限の目標は達成できてホッとしました。
4(3)外額縁の取付け
ここからは2日目の工事です。
既設枠と新設枠の隙間を1周すべてシーリング材で埋めます。まずは隙間の広さに合ったバックアップ材を隙間に詰め、プライマーを塗って50分以上乾燥させた後にシーリングを打ちます。 バックアップ材は平らなものと丸いものを買いましたが、丸いほうが厚みを柔軟に変化させることが出来て使いやすく感じました。また、このシーリングは後でつける外額縁の中に隠れてしまいますので、多少汚くてもしっかりと埋まっていれば大丈夫だと思います。
※写真は上部に外額縁を取り付けた後のものです
続いて外額縁を上部→左右の縦とつけていきます。ここでは外壁までの寸法に合わせてアルミをカッターで切断する作業が必要となりますが、誤って短く切ってしまうと取り返しがつかないので慎重になり、結構時間を取られてしまいました。。。 また、下部額縁は購入したもののウッドデッキとの関係をみて取り付けない方が良いと判断しました。
上部・左右の外額縁の取付後、今度は外額縁と外壁の間をシーリングで埋めます。このシーリングは外から見える部分となるため、マスキングをしてからプライマーを塗り、その後シーリングを打ちました。が、私はシーリングが下手でひどい仕上がりとなってしまいました。。。もう少し勉強と練習が必要と痛感しました。防水上問題がないように切れ目がなければ良しとします。
作業のために外したウッドデッキの床板を元に戻して、外側の作業は完成です。 外額縁の取付だけで1日が終わってしまいました。
ここまでは土日での作業であったことから、この後の作業は1週間後となりますが、外側の作業は完了したことから防水上も問題はありません。
4(4)内額縁の取付け
内額縁をつける前に、少しでも断熱に効果があればと考え、バックアップ材を既設枠と新設枠の間に詰めました。
樹脂製の内額縁は取付ける前に寸法に合わせてカッターで切断するのですが、外額縁の時と同様に失敗すると取り返しがつかないので慎重になり、かなりの時間を要してしまいました。 この写真は内額縁を切断後取り付けたところです。
内額縁の見切り材を購入しない場合には説明書によるとコーキングをするのですが、うちは見切り材を購入したので、それをさらに室内側に取り付けます。
この写真は見切り材を取り付けた後のものです。
下部は内額縁は取り付けましたが、見切り材はつけませんでした。 この部分の床がタイルのため、ネジ穴をあけるのは避けた方が良いと思ったことと、特に取り付けなくても見映上おかしくなかったためです。
やっと内側も完成しました。3日目も内額縁の取付のみに、ほぼ1日費やしてしまいました。今日も部品の加工(樹脂製内額縁のカッターでの切断作業)に一番時間がかかりました。
5.まとめ
施工には結局3日間かかりました。事前に説明書に目を通しましたが、やはりやってみないとわからないことがあったり、やりながら調整したり、一部やり直しがあったりということでこれだけかかってしまいました。このあともう一つのドアを交換したいと思っていますが、その際には工期を短縮できると思います。
また、最低限1日で終わらせないと困る新設ドアの取付までは、一部の作業にやり直しが発生したにもかかわらず初日に終わらせる事ができました。どなたでも同じように初日に完了させることは十分可能だと思います。
完成後の見た目は大きくは変わりませんが、断熱と防音については改善したように思います。
ドア交換後結露はまったくないわけではありませんが、交換前は冬場の寒い朝は床に水がたまるほどでしたので、それと比較するとずいぶんとよくなりました(水滴がドアの一部に着く程度)。現在12月ですので、今後真冬にかけては経過を見たいと思っています。
防音についてはかなり改善しました。
施工品質についても自分としてはそれなりに満足しています(家族も満足してくれています)が、一番うれしいのは工賃が無料という点です。さらに、仕組みがよくわかったので今後何か問題が発生した際にも対処が可能だと思います。
もう1カ所勝手口に同じドアを使っているので今後そちらも同様に交換したいと思います。
※後日追記
取り外した旧ドアの廃棄は役所の資料に掲載のあった廃棄業者へ一つ当たり3,300円で依頼しました。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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